2006年9月 7日 (木)

お知らせ

こんにちは。このブログを応援しています日本子ども学会ウェブサイト担当のTです。

ただいま、本棚情報を収集中です。次の更新までしばらくお待ちください。

2006年8月10日 (木)

The Triarchic Mind

Robert J. Sternberg(1989年)『The Triarchic Mind: A New Theory of Human Intelligence』Penguin USA (P) ¥ 1,218

Sternbergの知能に関する理論をまとめたものです。Sternbergは知能をIQでは捉えられないとして、独自の知能理論を展開しています。Sterbergは知能は個人の目的意識や精神の自己管理方法の個人差などによって達成される結果が違うことを指摘しています。知能を個人の精神的な側面と関連づけて考えている点はとても興味深い考察だと思います。知能を数多くの側面の組み合わせから分類していて、知能を捉えるということがいかに複雑なことなのかということを感じさせられました。

2006年8月 5日 (土)

Children's Thinking

Robert S. Siegler(1978年)『Children's Thinking - What Develops? 』John Wiley & Sons Inc ¥ 2,696

この本は幼児から思春期にいたる子どもの思考の発達に関する主な研究や理論をまとめ、言語、知覚、記憶、概念理解、問題解決、学力などが実際にどのように変化し発達していく過程を考察しています。また、多重知能の可能性、子どもの思考における社会環境の影響、指導学習の方法の役割のようなトピックについても論じています。ですので、専門家だけではなく、親など子どもの学習と発達の方法を理解したいと思っている人にとっても読み応えのある本だと思います。

2006年7月25日 (火)

Frames of Mind

Frames of Mind: The Theory of Multiple Intelligences Howard Gardner(1993年)『Frames of Mind: The Theory of Multiple Intelligences 』Basic Books ¥ 2,185

Gardnerの多重知能理論について書いてあります。Gardnerはこの理論により、人の知能はIQという1つの偏った側面からだけ測られるものではなく、もっと多くの認知の側面から多面的に捉えるべきものであるとして、それまでの人の知能観を大きく変えました。IQは得点を平均と比較することにより、誰にでも簡単に知能の特徴が捉えられ便利ですが、それは個々の文化や生活を無視した偏った側面なんですよね。私も授業で多重知能について勉強し、テストの点だけで単純に子どもの能力を捉えてはいけないな、と考えさせられました。教育に携わる人には特にオススメの本です。

2006年7月21日 (金)

心の理論の発達心理学

ジャネット・ワイルド アスティントン(1995年)『子供はどのように心を発見するか―心の理論の発達心理学』新曜社、¥ 2,730

子どもが心をどのように理解していくのかについて分りやすく説明しています。ピアジェは1920年代に子どもは6歳になるまで心について理解しないと述べましたが、それ以降多くの研究者が子どもの心の理解について研究し、子どもは6歳以前でも心について理解しているとしてピアジェの結論を見直しました。この本の著者であるJanet Astingtonもこのことについて調査し、2歳から5歳の間に自分の心についての洞察を持ち、さらに、他者の心の存在についても理解することを明らかにしました。この本では、子どもが自分や他者の心に気づき、思うことと実際は違うということを理解し、社会的相互作用に参加するようになる過程について述べています。また、そのような心の理解に障害を持つ自閉症児についても触れることにより、子どもにとって心の発見がいかに重要な役割を持つか強調しています。各章ごとに分りやすく整理されて書かれているので、心の理論について知るための入門書としてもいいと思います。ちなみに、原著で読みたい方は『The Child's Discovery of the Mind 』というタイトルで出版されいますので探してみて下さい。

2006年7月16日 (日)

Understanding the Representational Mind

Understanding the Representational Mind (Learning, Development, and Conceptual Change) Josef Perner(1993年)『Understanding the Representational Mind (Learning, Development, and Conceptual Change)』Bradford Books ¥ 4,308

表象としての心を子どもがどのように理解していくのかについて述べています。筆者が子どもが心の理論を獲得していくことを示した実験研究を考察し、心の理論を獲得し洗練させていくことが子どもたちの社会的相互作用の理解の向上につながることを示唆しています。こどもは表象の理解を発達させることで、絵や言語や時間の経過を理解したり、何かのふりをすることが出来るようになります。その1つ例として、この本ではこどもの「いたずら」の例を挙げて説明しています。「いたずら」するためには、相手の心理をちゃんと把握出来なければならず、さらにその相手の心理の裏をつけなければなりません。そう考えると「いたずら」ってとても高度なスキルを要する行為なんだな~と気づかされました。

2006年7月12日 (水)

木に学べ

木に学べ―法隆寺・薬師寺の美 西岡 常一(1988年)『木に学べ―法隆寺・薬師寺の美』小学館、¥ 1,470

以前に紹介したプロジェクトXの本に紹介されていた宮大工の棟梁である西岡さんの本です。西岡さんが宮大工という仕事について、その魅力や技術の伝承に関して語った内容がまとめてあります。宮大工の仕事を弟子に伝えるとき、決して具体的なことを教えるということはせず、棟梁と一緒に仕事をして見て覚えるというやり方をするそうです。指導者と同じ作業に従事することで技術を身につけてくというのは、自ら学びとろうとする姿勢を作り出します。このことは、職人の世界だけに言えることではなく、子どもの教育にも大いに生かせることだと思います。

2006年7月 8日 (土)

まなざしの誕生

まなざしの誕生―赤ちゃん学革命 下條 信輔(2006年)『まなざしの誕生―赤ちゃん学革命』新曜社、¥ 2,310

赤ちゃんが生まれてから新しい世界をどのように感じ理解していくのかについてまとめられています。赤ちゃんがどのように心を持つようになり発達していくかについて述べた著者自身の考察がとても興味深いものとなっています。専門家でなくても分るように赤ちゃんの心の発達の様子が書かれているので、赤ちゃんの発達について知るための入門書としても役立つと思います。

2006年7月 4日 (火)

Teaching and Learning in Japan

Teaching and Learning in Japan 『Teaching and Learning in Japan 』(1999年)Cambridge Univ Pr (Txp)、¥ 4,711

日本の教育と学習について、学校のみならずその他の場面での実例を取り上げて考察しています。西洋の教育観と比較しながら、クラスの皆のために頑張ることを促したり、学習の結果よりもプロセスを重視する姿勢などが日本特有の教育観であることを述べてあります。日本人が観察したのでは注目できないような部分に考察の焦点が当てられていたりして、今まで思いつかなかった日本の教育の側面に気づかされます。

2006年6月30日 (金)

科学革命の構造

科学革命の構造 トーマス・クーン(1971年)『科学革命の構造』みすず書房、¥ 2,730

科学研究の歴史の中でパラダイムの変換がどのようにして起こったのかについて考察されています。宮下先生はとても面白いとおっしゃっていましたが、理科系アレルギーの私はこのタイトルを見ただけでジンマシンが出てしまいそう・・・。でも、面白いらしいので、興味のある方、是非読んでみてください。ちなみに、私はまだ読んでいません。目次で挫折しました。

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